12/17(金)の現地時間19:51にマグニチュード7.9という地震が発生しました。
うちは高床の住居で柱も細いことから、犬が階段を上ってくるだけで震度1位の揺れを感じます(笑)。柱に体当たりしたら震度2でしょうね。それも困りますけど・・・。
夕食も食べ終わり、パソコンをしながらコーヒーを飲んでいた時のことでした。(夜はやや涼しいのでホットコーヒーです)
何か下から突き上げるような小さな揺れを感じたのです。最初はまた犬か何かが柱のそばにいるのだろう、と考えていたのですが、1分位続いている。「おかしい」と思った時に徐々に揺れが大きくなりました。震度2程度なのかもしれませんが、如何せん住居が高床式。もう少し大きく感じましたし、音も凄かったのです。
いつでも避難できるように、玄関のドアを開けて揺れが収まるのを待ちました。そして最初の揺れから4~5分でようやく収まりました。
JICAでは携帯電話2台(SIMカード2枚)支給に加えて、電波が届かない時のための衛星携帯電話、海上での遭難時に備えてSOS発信ができる無線装置を隊員の家に常備しています。今回は緊急連絡網は使わず、首都にいるJICA調整員の方(3人)から一人ずつ安否確認がありました。パプアニューギニアは国土面積が日本の1.25倍ととても広く、今回の地震は北部ニューアイルランド付近という、ポポンデッタから700kmほど離れた場所だったので、揺れは小さくても長いものとなりました。
隊員に課された「役割」として、地震を感じたら首都にいる調整員に連絡をすることとなっています。国土が広く、情報網が発達していない国なので、隊員による報告がとても大切なのです。ポポンデッタは揺れても首都では揺れないということもあります。現に、今回の地震では首都は揺れなかったそうです。私も、揺れが収まらないうちに調整員宛てに「長い揺れです。どこかで大きい地震が発生しているかもしれません」という一報を入れました。その後、携帯アプリで地震の規模を知り、驚きました。
ラジオでも緊急ニュースは流しませんし、陽気な音楽が聞こえてくるだけです。津波警報が出ても、情報に頼ることはできません。途上国では身の安全は自分で守ることしかできないのです。まだまだパプアニューギニアの「防災意識」は極端に低いと思います。
私も、最新情報は日本のウェブサイトから集めました。日本の情報発信の速さには驚かされます。
そして、地震直後に心配してくれた多くの方に感謝いたします。日本はもちろん、他の国の隊員からもたくさんのメッセージをいただきました。
「無事に帰国することが一番のミッションです!」・・・駒ヶ根で何度も聞いた言葉です。
▲今回の地発生場所(右2つ目の大きな円) 左下に任地ポポンデッタが見えます。震源とは東京と札幌位離れています。