パプアニューギニア活動記

JICA青年海外協力隊 2016年度2次隊 小学校教育隊としてPNG(パプアニューギニア)へ

協力隊活動2018下半期

約束は約束じゃない

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この国で「約束を守ってくれる確率」は10%未満(笑)、という感覚には慣れてきましたが、それは個人に対しても企業に対しても同じです。

PNGでは基本、電気料金は完全前払いです。購入方法は大きく分けて2通り。

①電力会社(PNG POWER)の窓口に行って支払う。

②携帯電話のチャージから購入する。

各家庭には電気メーターが付いています。こんなの↓

ここに、あと電気がどれくらい使えるか、「kWh」の数字で表示されています。この数字が0になったら電気が止まります。夜中でも容赦なく止まります。ですから、マメにチェックしていないと夜中に真っ暗!ということも・・・。

日本は使った分、数字が増えていって前月との差額を後払い、という方式ですがPNGでは真逆です。

しかし、真っ暗になってもDigicelという携帯電話会社のSIMにお金をチャージしてあれば、15~50キナの範囲で電気を買うことができます。例えば、携帯で50キナ分を買うと、次のようなメッセージがSMSで送られてきます。

ここに書かれている20桁の番号をメーターに入力すると、KWhの数字が増えます。(この場合、65.2kWh増えることになります。)

普段は0になる前に常にメーターに30kWh以上になるようにしてあります。なぜなら、携帯の電波が止まることもしょっちゅうだから。30kWhあれば、ケチれば1週間は暮らせます。

さてさて、ここからが本題。先月、6月29日にこんなメッセージから電力会社から送られてきました。

なになに、「システムの改良により、携帯電話を使った支払いは明日から15日間できないよ。今のうちに購入しておいてね!」とのこと。15日間!?システムの改良に15日間って、どんだけのんびりしてるんだよ~と文句の一つも言いたくなりますが仕方ない。電力会社から直接買うこともできるので、死活問題ではない。ただ、電力会社も土日祝日は休みなので、そこで電気を切らしたらアウトだ。

とりあえず、15日間は何も気にせず暮らせるように大量に電力を購入しておきました。

6月30日から15日間というと、7月14日までか。結構長いな。

それで、7月15日になって試しに携帯電話で電気を購入しようとしました。しかし・・・

「まだシステム改良中だから買えないよ。最寄りの電力会社で直接買ってね!」だと。

そして毎日試してみるもまだ「改良中・・・」。今日(7月24日現在)も「改良中・・・」。いつまでやってんだ??

まあ、約束は守られない国ですから。慣れてきました。ライフラインに関係することでさえも、10日とか平気で延期します。しかもそれがニュースにもなりません。パプア人は全然気にしてないようです(笑)。

一体いつまでこの「改良中」が続くのか、見ものですね。この調子でいくと1か月はかかるのではないでしょうか?1か月かかってもいいんだけど、だったら最初から「1か月」って言えばいいものを、無理して15日とか言うからこんなことになる。(できない目標を平気で言うのもPNGあるあるです。)

今日は電力会社に行って直接購入してきました。

▲電力会社って言っても、民家ほどの建物です。

▲レシートをくれるので、太字の数字(20桁)をメーターに入力します。

不便に慣れてしまうと、日本の便利さがとてつもなく尊いものに思えてきます。

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