パプアニューギニア活動記

JICA青年海外協力隊 2016年度2次隊 小学校教育隊としてPNG(パプアニューギニア)へ

協力隊活動2018上半期

成績評価期間

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久し振りの投稿となります。ポポンデッタでは6月に入り携帯の電波状態が非常に悪く、電波が入ったり入らなかったりする状態が続いています。そのため、ブログもかなり制約されました。

さて、学校はTerm2(2学期)が終了し、2週間の休みに入っています。日本で言うところの「通知表」は、PNGでは年間2回先生が作ります。Term1とTerm2で1回目の成績評価、Term3とTerm4で2回目の成績評価です。

成績評価のためのテストは必然的にTerm2の終わりに集中します。今まで授業に来なかった先生(←生徒ではない)も必死にテスト問題を作っています。とは言っても黒板に問題を書いて生徒がノートに書き取るだけ。カンニングし放題!あまり差がつかない内容なので、本当に正しく評価ができるものなのか・・・とずっと思っていました。

▲これが黒板に貼っている問題。監督者の先生はいない。

私は数学や理科の問題を家でプリントし、きちんとテスト形式で行いましたよ!正しく評価することが大事な仕事の一つですからね。少なくとも「この生徒はあの先生の子どもだから100点ね!」といういい加減な評価はしません。(逆に言えば、PNGではそれがまかり通っている。ワントクシステムというもの。)

▲数学のテスト中。やはりテストはこのスタイルじゃなきゃ!

▲今回、満点者には満点証書を授与。学年トータルで約20名!

 

各科目の成績評価は200点満点で行われ、1回のテストはなるべく30点満点に収まるように作らなければなりません。したがって、テストは1回ではなく最低7回は必要です。しかし、その常識を覆す科目がありました。1回のテストで100点。「Art(芸術)」です。備品も揃わないこの国で、Artって何するの?

答えは「ダンス」です。そこはPNGの国民性。歌に合わせて踊ることは芸術なのです。成績評価期間になると、屋外で各クラスそこらじゅうでダンスをしている光景が。男女別でいくつかのグループを作り、2~3日練習したあとで披露します。その時は他の学年の生徒やなぜか他の学校の生徒、保護者までもが聴衆として集まってきます。もはやお祭り。

▲黄色い服は他校の生徒

結構恥ずかしがり屋の国民性からか、陽気な性格とは裏腹に踊っている時はダラダラとやる気なさそうに踊ります。これでも100点もらえてしまうんだから驚き!

▲どのグループも「やらされてる感満載」で踊るのもパプア流(笑)

成績評価基準はどうなっているかというと・・・。生徒がノートにあらかじめ評価基準と配点を書いておき、踊っている時に先生がここに評価を記入していくというスタイル。

▲Artの成績評価基準

上の写真に出ている生徒のノート。この子はどうやら100点満点中100点だったようです。いや、表情は20点満点じゃないでしょ!評価が超テキトー!!

しかも「ダンスへの参加」「努力」は10点で、衣装が20点って!いい衣装揃えて来たらそれだけで高得点。これって不公平だな~、なんて思いながらダンスを見学。小学校なんだからもう少し努力の部分や協力の度合いを評価してあげたらいいのに。何か腑に落ちない(-.-)

あるグループの様子です。途中から緑の服の女性が出てきますが、何と先生です!あれ?採点作業はどうしたの?(笑)

そんなこんなで、Term2が終わりました。

2週間の休みの最後は首都で隊員総会です。これで総会も最後かぁ。

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